贈与

口約束の贈与は、民法上、一定の制限がありますが、撤回出来ることになっています。そして撤回出来ない場合でも、二重譲渡されてしまうかも知れませんので、不動産をもらったら速やかに名義変更の登記が必要です。

相手の気が変わる前に手続を完了させなければなりません

贈与によって、不動産の名義変更の登記をするためには、贈与者(あげると言った人)の協力が必要になります。具体的には、印鑑証明書と権利証を用意してもらい、当事務所が作成した書類に実印で押印して頂かなければなりません。この手続に時間をかけてしまうと贈与者の気が変わってしまうかもしれませんので、速やかに手続を完了させなければなりません。お客様が、固定資産評価額証明書をもって相談に来られた場合、当事務所では、最短で当日中に手続を完了させることが可能です。

費用について

贈与による不動産の名義変更には、①登録免許税(固定資産税評価額の2%)、②当事務所の手数料、③その他の費用が掛かります。

種類 手数料 実費
贈与による不動産の名義変更
贈与契約書作成代行
10万円 固定資産税評価額の2%
(登録免許税)
その他の費用 0円 不動産1件につき約1,200円
郵送料

贈与税について

贈与の際に、一番気になるのは、やはり贈与税だと思います。贈与税は最大50%です。まず、贈与税がいくら掛かりそうか、速算表でチェックしてみましょう。残念ながら贈与税が掛かってしまう方の為に、連年贈与による贈与、夫から妻への贈与(居住用不動産の配偶者控除の特例)、親から子への贈与(相続時精算課税制度)という3つの贈与税の優遇制度をご紹介します。

贈与税額算出速算表
基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10%
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1,000万円以下 40% 125万円
1,000万円超 50% 225万円

※贈与税額速算表の使用に当たっては、基礎控除額の110万円を差し引いた後の金額を当てはめて計算してください。それにより贈与税額が分かります。

例)贈与額が1,560万円の場合
基礎控除後の課税価格 1,560万円-110万円=1,450万円
贈与税額の計算 1,450万円×50%-225万円=500万円 贈与税額500万円

連年贈与による贈与

こつこつ贈与すれば、かなりお得です

1年間に110万円までの贈与は非課税です。(暦年課税を選択した場合。)これを利用して、毎年少しずつ贈与を行い、税負担を減らそうというのが連年贈与です。
具体的には、1,100万円の自宅を贈与する場合、上記速算表で計算すると1回で贈与した場合271万円の贈与税が掛かってしまうのに対し、10年間に10回に分けてこつこつ贈与すれば、無税で贈与出来る訳です。

夫から妻への贈与(居住用不動産の贈与の特例)

最高2,110万円まで贈与税が掛かりません

婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用不動産(自宅)の贈与が行われた場合、最高2,110万円まで贈与税が掛かりません。

確定申告が必要です

この特例は、20年以上の婚姻期間という要件も大事ですが、確定申告を見落としがちですので、お忘れなく。そして、他にも要件がいくつかありますので、自己判断を避けて、必ず専門家にご相談下さい。

親から子への贈与(相続時精算課税制度)

子供の住宅購入支援等によく使われる制度です

親から子への贈与の場合、相続時精算課税制度を選択する事により、一定金額まで贈与税が掛かりません。但し、今後、この親からの贈与については、110万円の基礎控除が利用出来なくなりますので、連年贈与(こつこつ贈与)が出来なくなります。連年贈与と相続時精算課税制度では、どちらが有利かよく検討してから利用する必要があります。
この他にも特例がいくつかあります。詳しい内容については、国税庁のサイトをご参照下さい。